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busybox-staticによるinitramfs
カスタムボードへのLinuxカーネル移植の初期段階で とりあえずのrootfsが必要になる場合は多いと思います。 とりあえずのものにそれほど手間はかけたくないですが、 カーネルのデバッグや動作確認のために機能はそれなりに欲しいところです。
方法は色々あると思いますが、パイロンではDebianの busybox-staticパッケージと initramfsを使うことが多いです。 手順は以下の通りです。
(例としてrootfsのディレクトリを/PATH/TO/ROOTFS/とします)
- busybox-staticパッケージをdpkg -xでばらしてbin/busyboxを/PATH/TO/ROOTFS/bin/busyboxにコピー
- /PATH/TO/ROOTFS/bin/busyboxへのシンボリックリンクPATH/TO/ROOTFS/initを追加
- mkdir /PATH/TO/ROOTFS/{dev,etc,proc}
- mknod /PATH/TO/ROOTFS/dev/console c 5 1
busyboxのinitは/etc/init.d/rcSを読み込むので起動直後の処理はrcSに加えます。最低でも/procのマウントさえしておけばよいでしょう。
/PATH/TO/ROOTFS/etc/init.d/rcS:
#!/bin/sh mount -t proc proc proc
カーネルにinitramfsとして組み込むにはCONFIG_BLK_DEV_INITRDとCONFIG_INITRAMFS_SOURCEを指定します。
CONFIG_BLK_DEV_INITRD=y CONFIG_INITRAMFS_SOURCE=/PATH/TO/ROOTFS/
klibcベースのinitramfs
Bishopにプリインストールされている uClibcベースのinitrdを klibcによるinitramfsに変更する予定です。
klibcやinitramfsについては、カーネル付属文書Documentation/early-userspace/READMEを参照してください。JFプロジェクトによる日本語訳もあります。
klibcのサンプル実装として、起動時にタッチスクリーンからルートファイルシステムを選択する仕組みを用意しました。
起動時に表示される画面上のアイコンをタッチすることにより、NAND、NFS、USBマスストレージ、SDカードの何れかからルートファイルシステムを選択できます。
近日中にリリース予定のBishop向けカーネルでは、このカスタムinitramfsも 含まれます。
initramfs作成支援スクリプト
About
Linux起動時にinitramfsを使用するためには、 以下のいずれかを用意する必要があります。
- 所定の形式のcpioアーカイブ
- 展開済みのディレクトリ
- usr/gen_init_cpio 用の設定スクリプト
このうち「usr/gen_init_cpio用の設定スクリプト」を使えると、ユーザ権限で作業ができるため、作業環境の扱いが簡単になります。
しかし、きちんと(間接的に必要となるライブラリ等まで考慮して)スクリプトを記述するのはそれなりの手間がかかり、使いこなすには経験が必要でした。
この作業の支援用として、実行可能ファイルに必要なライブラリ等の情報を抽出して設定スクリプトの雛形を生成するツールを公開します。
使いかた
ダウンロード
以下のリンク先から取得してください:
gen_init_cpio_conf.py実行には python および binutils が必要です。
前準備
適当なディレクトリ以下に、initramfsに含めたいファイルを全て展開します。この段階では不要なファイルが含まれていても構わないので、手順としては
- 関連するパッケージを dpkg -x で展開
- その他のファイルをコピー
などとすればよいでしょう。
設定ファイル作成
最終的にinitramfsに含めたいファイルのリストを用意します。
例)FOO.def として
/bin/busybox /bin/brcrl
誤認識されないなら、パスのディレクトリ部分(/usr/bin)は省略することができます。
busybox brctl
スクリプトの実行
本スクリプトを「-l」 オプションにファイルリスト、続けて作業用の(ファイル一式を展開しておいた)ディレクトリのフルパスを指定して実行すると 、initramfs用の設定内容が作成されます。
$ gen_init_cpip_conf.py -l FOO.def /path/to/work/dir > initramfs_script
作業用ディレクトリには、Linuxカーネル構築時に正しく参照が解決できるなら、相対パスを使用することもできます。
可視化
例えば、busybox, Xサーバ, matchbox について、実行に必要なライブラリとシンボリックリンクの関係は以下のようになりました。